風鳴舎

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朝日新聞 読書面で『認定こども園がわかる本』が取り上げられました

2016.4.26 更新

朝日新聞 読書面で『認定こども園がわかる本』が取り上げられました(2016年4月24日朝刊)。
kodomoen

「ひもとく~待機児童」 “保育への投資はハイリターン” 日本総合研究所主任研究員 池本美香氏
—-以下抜粋

将来ビジョンを
 教育施策において、これまで幼児期は重要視されてこなかったが、ノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授の「就学後の教育の効率性を決めるのは、就学前の教育にある」との研究結果は、各国の保育施策の充実に大きな影響を及ぼしている。海外では保育への公的補助を増やし、親の就労の有無に関わらず、すべての子どもに質の高い保育を保障する方向にかじを切る国が増えているのだ。
 日本でも子どもの権利や公的投資の正当性をふまえた保育の将来ビジョンが必要だ。
 『認定こども園がわかる本』では、イギリスの先進的な取り組みに感銘を受け、全ての子どもを対象に質の高い教育保障を目指す、認定こども園の事例が詳細に描かれている。子どもにとって、保育者にとって、親にとって、地域にとって、園はどうあるべきか、丁寧な検討と実践があり、投資すべき保育の姿が見えてくる。
 単に親が働けるように預け先を増やすだけの待機児童対策では、園を増やしたり、保育士の賃金をあげたりするための財源の確保は得にくい。
 これからは、多様な人が様々なかたちで園と関わり、関わることで元気になり、地域全体が活性化するような保育のかたちを目指すべきだ。本書の表紙のように、青空と緑のもとで友達と遊ぶ楽しい時間を、すべての子どもに保障することを急がねばならない。待機児童問題はほんの入り口の議論にすぎない。

 ◇いけもと・みか 66年生まれ。著書に『失われる子育ての時間』、編著書に『親が参画する保育をつくる』など。