『ヤングケアラーの歩き方』家族グレーゾーンの世界を理解する本ー大庭美代子著、加藤雅江監修。
7月20日発売。
【内容】
本書は実際にヤングケアラー当事者だった9名の方から聞き書きして作った本です。10のストーリーで彼ら彼女たちの人生を旅にたとえ、「旅人の日常」、「旅人のエピソード」、「旅のガイド」という項目でまとめています。10のテーマを扱っており、テーマごとに、なぜそうなるのか、の理由などを説明しています。また、本書は、機能不全家族のストーリーを扱いますので、家族機能がどう不全であるのかを、行動、精神面、コミュニケーション、環境面の4つの切り口で解説しています。巻頭にはその機能ごとに逆引きして読むことができる逆引き目次をつけていますので、家族機能がどう不全であるのか、という視点からお読みいただくこともできます。
また、子どもたちのことを知りたい、力になりたいと思っていただける大人の方には、「周りの大人にできること」の項目をぜひお読みいただければと思います。子ども達とつながってくれる大人が一人でも増えることを願っております。ー本書「はじめに」より
【目次】
(旅のストーリー1)嘘つきまくりの正義の騎士
嘘で世界を守りたい
(旅のストーリー2)リトルガードマン
家族を守るのが自分の役割。今日も任務をまっとうする
(旅のストーリー3)鎧を着た優等生
「ここに居てもいい?」いい子という鎧を着て安心する
(旅のストーリー4)そうだ!学校だ
自分の居場所はどこにある?
(旅のストーリー5)たった一人の応援団
たった一人の大人の存在が未来を変えることもある
(旅のストーリー6)就活・婚活ジレンマ
人生の転機には必ずジレンマが訪れる
(旅のストーリー7)限界の扉が開く瞬間
いつも誰かのために頑張る自分。時には自分自身を労わろう
(旅のストーリー8)心の氷にお湯
困った時に助けてくれる大人はいる。そう信じられることが生きる力に
(旅のストーリー9)宝の箱はお散歩圏内に
安らげる場所、困った時に逃げ込める居場所がひとつでも多くできますように
(旅のストーリー10)運命がレモンをくれるなら。
思い切って飛び出そう。あなたの人生は誰のものでもない、あなた自身のもの
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結城康博氏(淑徳大教授)推薦図書。