





発達障がいの人が経験している日常をだれもが身近に感じれるよう、「本人の目線」で表現。起こる問題と対処の仕方、世間を渡っていくためのガイドマップを提示し、世界を旅するような感覚で理解を深めていきます。
これまで刊行されてきた発達障がいに関する本は、専門家目線で説明されたものが多く、肝心の「ご本人」の視点から、その気持ちや困りごとがまとめられた情報は多くはありませんでした。
そこで本書は、発達障がいの人が経験している日常を「本人の目線」にこだわって表現。
なぜそうなってしまうのか、理由も解説。
グレーゾーンの世界を、まるで旅をするように楽しみながら学べるように仕上げました。
全部で10の旅のストーリーで構成しています。
旅のストーリー(1)エンジン吹かしっぱなしの過酷なレース
オイルサーキットグランプリ
旅のストーリー(2)オールマイティに注意を向けるのはムリ
好きなことだけカーニバル
旅のストーリー(3)時間感覚がわからない
時間のない公園
旅のストーリー(4)感覚情報がうまく処理されない
交通渋滞パニックの街
旅のストーリー(5)感覚過敏、鈍麻、不安
切り裂きジャックの潜む街角
旅のストーリー(6)怒りのマグマが爆発して溶岩が吹き出す活火山やっちまった火山
旅のストーリー(7)空気は読むものじゃなくて吸うものだ!
ココロ研究所
旅のストーリー(8)私の不安は誰にもわからない
コダアリ地獄
旅のストーリー(9)プライド山脈と劣等感が同居する砂漠ネガティブ砂漠
旅のストーリー(10)異性とつき合うのは大変だ
コンカツクライミング
「旅のガイド」では、対処の仕方、世間を渡っていくためのガイドマップを提示します。
巻頭には「特性 逆引き目次」。機能障がいの解説ページにとんでそこから読み進めることもできます。
発達障がい・グレーゾーンにいる「旅人」と、その周りの方が、少しでも楽に、生きやすい日々を送ることができますように。
プロフィール
著者:成沢真介(なりさわしんすけ)
元特別支援学校教諭。荘子とH.D.ソローに影響を受ける。日本児童文学者協会にて丘修三氏より児童文学を学ぶ。30年に渡る療育の経験からたくさんの発達障がいの子ども達と出会う。児童書「ADHDおっちょこちょいのハリー」「ジへーショーのバナやん」(少年写真新聞社)の他、「先生、ぼくら、しょうがいじなん?」(現代書館)、「虹の生徒たち」(講談社)、「生きづらさを抱えた子の本当の発達」(風鳴舎)など著書多数。
文部科学大臣表彰、日本支援教育実践学会研究奨励賞、兵庫教育大学奨励賞を受賞。
監修:瀧靖之(タキヤスユキ)
東北大学加齢医学研究所臨床加齢医学研究分野教授。東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター副センター長。
脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIはこれまでに16万人に上る。「脳医学の先生、頭がよくなる科学的な方法を教えて下さい」共著(日経BP)、「回想脳 脳が健康でいられる大切な習慣」(青春出版社)、講談社の動く図鑑MOVEシリーズなど著書多数。